仮想通貨投資で大学生が被害に…情報商材トラブルの実態と対策
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仮想通貨は若者に人気の投資対象ですが、その裏では詐欺や悪質商法によるトラブルが多発しています。特に高校生や大学生は金融知識や経験が不足しており、SNSで知り合った人から勧誘されて借金までして投資するケースも少なくありません。一方で仮想通貨は国家によって価値が保証されておらず、価格変動も激しいため、大きな損失を被る可能性も高いのです。本記事では、若者が陥る仮想通貨投資トラブルの実例や背景を紹介し、安全かつ有意義な投資方法を考えます。
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1.若者が増える仮想通貨投資トラブル
1.1.情報商材・暗号資産（仮想通貨）の相談件数が急増
この項目では、国民生活センターが発表した情報商材や暗号資産（仮想通貨）に関する消費生活相談のデータを紹介します。情報商材とは、インターネットで副業や投資などのノウハウを販売するもので、暗号資産とはビットコインなどのデジタル通貨のことです。
情報商材に関する相談件数は2015年から2020年までに約3.7倍に増加しました。
暗号資産に関する相談件数は2015年から2020年までに約6.6倍に増加しました。
10〜20代の若者が契約当事者となっている相談件数や割合も大幅に増加しており、2020年では情報商材では46%、暗号資産では25%を占めました。
20代の相談件数は10代よりも9倍ほど多くなっており、成人を迎えたことで契約能力が高まった影響が考えられます。
これらのデータから、若者が情報商材や暗号資産のトラブルに巻き込まれるリスクが高まっていることがわかります。次項では、具体的なトラブル事例やその背景を見ていきます。
1.2.高校生や大学生に広まる儲け話
この項目では、高校生や大学生が情報商材や暗号資産（仮想通貨）の儲け話に騙される事例やその理由を紹介します。
SNSで知り合った人や友人・先輩などから勧誘されるケースが多く、信用して契約してしまうことが多いです。
契約後には、「もっと稼げるプラン」や「別の投資商品」などを次々に勧められ、高額な支払いを迫られることもあります。
仮想通貨は価格変動が激しく、出金手続きができなかったり、詐欺的な事業者に入金したお金が戻ってこなかったりするリスクがあります。
情報商材の内容は一般的で価値が低かったり、実際に稼げる方法ではなかったりすることもあります。
これらの儲け話に引き寄せられる背景には、以下のような要因が考えられます。
- コロナ禍で収入減少や将来不安を感じていること。
- 投資に興味や関心が高いこと。
- 仮想通貨に親しんでいるデジタルネイティブ世代の特徴3。
- 金融知識や経験が不足していること。
- 家族や信頼できる大人に相談しづらい環境にあること。
これらの事例から、若者は情報商材や暗号資産の儲け話に注意する必要があることがわかります。
1.3.詐欺被害や自殺事件も発生
この項目では、情報商材や暗号資産の儲け話に騙された結果、詐欺被害や自殺事件が発生した事例を紹介します。
大阪府の22歳の女性は、大学の同級生から勧誘された暗号資産の投資に消費者金融から150万円を借りて参加しましたが、お金が返ってこないことに気づきました。
女性はうつ病と診断され、母親に相談しましたが、返済に苦しみ、2020年10月にホテルで自殺しました。
女性を勧誘した同級生とその先輩は、無登録で投資を募ったとして金融商品取引法違反で逮捕・起訴されましたが、略式起訴で罰金刑となりました。
この事件では全国で650億円ものお金が集められたとみられています。
これらの事例から、若者は情報商材や暗号資産の儲け話に騙されると深刻な結果を招く可能性があることがわかります。次項では、トラブルから身を守る方法を見ていきます。
2.仮想通貨投資熱が高まる背景
この章では、若者を中心に仮想通貨への投資熱が高まっている背景を分析します。
2.1.コロナ禍で収入減少や将来不安
この項目では、新型コロナウイルスの感染拡大によって収入減少や将来不安を感じている人が増え、仮想通貨への投資に興味や関心が高まっていることを紹介します。
新型コロナウイルスの影響で企業で働く人などに収入を聞いたところ、感染拡大前と比べて減少し、元の水準に戻っていないと回答したのは26％余りに上ったことが、独立行政法人の調査でわかりました。
収入が減少した割合は年収が低くなるほど増える傾向があり、フリーランスや非正規雇用者も多く被害を受けています。
収入減少に加えて、物価上昇や社会保障制度の不安定さなどで生活に不安を感じる人も増えており、特に若い世代は将来の経済不安が強まっています。
そうした中で、仮想通貨は高騰期待や自由度の高さなどから魅力的な投資対象として注目されており、若者を中心に投資家数や取引量が増加しています。
これらから、コロナ禍で収入減少や将来不安を感じている人は仮想通貨への投資熱が高まっていることがわかります。次項では、デジタルネイティブ世代の特徴と仮想通貨への関心度合いを見ていきます。
2.2.デジタルネイティブ世代の特徴
この項目では、仮想通貨に対して高い関心を持っているデジタルネイティブ世代の特徴とその理由について紹介します。
デジタルネイティブ世代とは、インターネットやスマートフォンなどのデジタル技術が普及した時代に生まれ育った世代のことで、主に1990年以降に生まれた人々を指します。
デジタルネイティブ世代は、デジタル技術に慣れ親しんでおり、仮想通貨やNFTなどの新しい技術やサービスにも興味や関心が高い傾向があります。
デジタルネイティブ世代は、コロナ禍で収入減少や将来不安を感じており、仮想通貨への投資をリスクヘッジや資産形成の手段として考えています。
デジタルネイティブ世代は、仮想通貨の価格変動やニュースなどをSNSやYouTubeなどで情報収集しており、投資判断に影響を受けています。
これらから、デジタルネイティブ世代は仮想通貨への投資熱が高く、その背景にはデジタル技術への親和性や経済的な不安感があることがわかります。次項では、仮想通貨投資で成功するためのポイントを見ていきます。
3.仮想通貨投資トラブルから身を守る方法
この章では、仮想通貨投資において発生する可能性のあるトラブルやリスクについて紹介し、それらから身を守るための方法を解説します。
3.1.登録事業者かどうか確認する
この項目では、仮想通貨交換業者の登録制度とその重要性について説明します。
仮想通貨交換業者とは、仮想通貨と法定通貨や他の仮想通貨との交換を行う事業者のことで、日本では金融庁や各地方財務局への登録が必要です。
登録制度は、消費者保護やマネーロンダリング防止などを目的としており、登録された業者は一定の基準（資本金・セキュリティ・内部管理体制など）を満たしています。
登録されていない業者は違法であり、不正な取引や詐欺などのトラブルに巻き込まれる可能性が高くなります。
そのため、仮想通貨投資を行う際は、必ず金融庁や各地方財務局が公表している登録事業者一覧を確認し、信頼できる取引所を選ぶことが重要です。
これらから、登録事業者かどうか確認することは仮想通貨投資トラブルから身を守るための基本的な方法であることがわかります。
3.2.利回りや返金保証などに注意する
この項目では、仮想通貨投資において、利回りや返金保証などの甘い言葉に騙されないように注意することの重要性について説明します。
仮想通貨投資は、価格変動が激しく、高いリターンを得る可能性がある一方で、大きな損失を被るリスクもあります。
しかし、詐欺業者は、「確実に儲かる」「毎月配当が受け取れる」「元本保証がある」などと利益を断定的にうたって消費者を誘惑します。
また、詐欺業者は、「新しく上場するコイン」「まだ知られていないコイン」「大物政治家や芸能人も注目しているコイン」などと言ってICO（Initial Coin Offering）と呼ばれる新規発行のトークンを売りつけます。
しかし、実際には、これらのコインは価値がほとんどなく、上場されても価格が上がらなかったり、出金できなかったりすることが多くあります。
そのため、仮想通貨投資を行う際は、利回りや返金保証などの甘い言葉に惑わされず、自分で情報収集やリスク分析を行うことが重要です。
これらから、利回りや返金保証などに注意することは仮想通貨投資トラブルから身を守るための基本的な方法であることがわかります。
3.3.借金しない・生活必需品以外で投資する
この項目では、仮想通貨投資において、借金をしないことや生活必需品以外の余剰資金で投資することの重要性について説明します。
仮想通貨投資は、価格変動が激しく、高いリターンを得る可能性がある一方で、大きな損失を被るリスクもあります。
そのため、仮想通貨投資には自己責任が伴います。借金をしてまで仮想通貨に投資することは非常に危険です。
借金をして仮想通貨に投資すると、価格が下落した場合に返済能力を失う可能性があります。また、利息や手数料などのコストもかかります。
さらに、借金をして仮想通貨に投資すると、精神的なプレッシャーやストレスも増えます。これは判断力や冷静さを失わせる原因となります。
そのため、仮想通貨投資を行う際は、借金をしないことが重要です。自分の収入や支出から計算した余剰資金で投資するようにしましょう。
また、生活必需品や教育費などの重要な支出に充てるべきお金も仮想通貨に投資しないようにしましょう。これらのお金は将来の安定や幸せのために必要なお金です。
そのため、仮想通貨投資を行う際は、生活必需品以外の余剰資金で投資することが重要です。自分のライフプランや目標額を設定しましょう。
これらから、借金しない・生活必需品以外で投資することは仮想通貨投資トラブルから身を守るための基本的な方法であることがわかります。
セキュリティ・情報源や相談窓口
この項目では、仮想通貨投資において、信頼できる情報源や相談窓口を確認することの重要性について説明します。
仮想通貨投資は、価格変動が激しく、高いリターンを得る可能性がある一方で、大きなリスクもあります。
そのため、仮想通貨投資を行う際は、自分で情報収集やリスク分析を行うことが重要です。しかし、インターネット上には正確でない情報や詐欺的な情報も多く存在します。
そのため、仮想通貨投資に関する情報源としては、以下のようなものを参考にすることが望ましいです。
- 金融庁や消費者庁などの公的機関のウェブサイト
- 日本暗号資産取引業協会（JVCEA）などの業界団体のウェブサイト
- 登録事業者や信頼できる取引所のウェブサイト
- 専門家やメディアなどの第三者機関が発信するウェブサイト
また、仮想通貨投資に関するトラブルに遭ってしまった場合は、早めに専門家や相談窓口に相談することが大切です。詐欺被害の返金や損害賠償などの法的措置も可能です。
そのため、仮想通貨投資に関する相談窓口としては、以下のようなものを利用することが望ましいです。
消費者ホットライン（188）
日本暗号資産取引業協会（JVCEA）苦情相談・お問い合わせ・ご意見4
証券・金融商品あっせん相談センター（FINMAC）
弁護士や司法書士などの専門家
これらから、情報源や相談窓口を確認することは仮想通貨投資トラブルから身を守るための基本的な方法であることがわかります。最後に結びを書きましょう。
結び
このようなニュースを聞くと非常に悲しい気持ちになります。仮想通貨投資は、未知の世界であり、多くのリスクが存在します。投資する前に、しっかりとリサーチをし、自分の資産やリスク許容度に合わせた投資を行うことが大切です。
投資家は、投資先や取引所を選ぶ際に注意する必要があります。信頼性の高い取引所を選び、詐欺や不正行為に注意を払う必要があります。また、投資家自身がしっかりとした知識や情報を持ち、リスクを理解した上で投資を行うことが重要です。
このような悲しい事件を防ぐためには、投資家の教育や情報提供が必要です。投資を行う前に、信頼できる情報源から十分な知識を身につけ、冷静な判断を行うことが大切です。また、投資によって精神的な負担を感じた場合は、専門家に相談することが必要です。
投資は、自己責任で行うものであり、リスクがつきものです。投資家は、自分自身の資産やリスク許容度に合わせて、慎重に投資を行うことが重要です。
この記事では、仮想通貨投資トラブルから身を守るための方法について、以下の4点を紹介しました。
登録事業者かどうか確認する
利回りや返金保証などに注意する
借金しない・生活必需品以外で投資する
情報源や相談窓口を確認する
仮想通貨投資は、高いリターンを得る可能性がある一方で、大きなリスクも伴います。そのため、自分で情報収集やリスク分析を行い、自己責任で投資することが重要です。
また、仮想通貨投資に関するトラブルに遭ってしまった場合は、早めに専門家や相談窓口に相談することが大切です。詐欺被害の返金や損害賠償などの法的措置も可能です。
仮想通貨投資は未来の発展に期待される分野ですが、それゆえに詐欺業者も多く存在します。消費者として知識や注意力を持って、安全で快適な投資ライフを送りましょう。
